先日記事にも書いた、JICA(独立行政法人国際協力機構)からの依頼によるコンゴからの研修生9名が来店されました。生まれて初の国際貢献です!

今回の件ですが、詳しく言うとJICAによる「コンゴ民主共和国 国立職業訓練機構能力強化プロジェクト」の一環として、コンゴの職業訓練校の職員と指導員が10日間日本に来日し、就業,企業の研修を受けるといったことでした。こちらの方々が所属する国立職業訓練機関(INPP)はコンゴ最大規模の公的職業訓練組織で、有職者,求職者双方の人材教育をされているそうです。コンゴはアフリカ最貧国と言われているようで、国として経済発展のために雇用や労働の改善が優先課題の1つだそうです。企業からの雇用は限られているようで、起業への就職支援だけでなく、起業の促進が必要とのことです。そこで日本で就業・企業支援の施策、活動事例を視察し、自国にて活用しようとPINOにも視察に来店されました。
前置きが長くなってしまいました・・・・

コンゴの研修生9名と、日本のサポートスタッフ6名の計15名の視察団です。一気にお店が異国の地になりました。入ってきたお客様がびっくりされてました(笑。アフリカの方と接するのも初です。お店を一通り見られて、質疑応答です。言語がフランス語で、こちらを見て話されるのですがさっぱりわかりません。唯一わかったのが、「アン・ドゥ・トゥロア」「パティシエ」(この表記も合っているか分かりません!)の2言葉。通訳の方が訳してくれますが、テレビで通訳をしている方を見ているようでした。(通訳なので当たり前ですが・・・・本当にすごいです。)

アフリカはヨーロッパの国々の植民地だった歴史がある為か、パン食文化があるそうです。コンゴでもパンは日常的に食べるとのことでした。そのような背景からか、パン屋としての起業が人気があるそうです。「どうしてパン屋をやろうと思ったのか?」「パン屋に必要な機材は?」「経営の指導を受けているか?」等々、質問を受けました。なかでも面白かったのは、「コンゴでは警察官等役人がしょっちゅうお店に査察に来るが、日本はどうか?」といった質問がありました。もちろん日本では問題がない限り、保健所の査察はありません。ところがコンゴでは営業の邪魔になるくらい見に来るそうです。つまり邪魔されたくなかったら賄賂をよこせ!ということらしいです。コーディネーターの方がヤクザのような警察官もいると言ってました。

前述したように西洋の植民地という歴史があり、もしかしたら西洋文化が残っているのか分かりませんが、非常に紳士的な対応で驚きました。(大変失礼ですが、アフリカということで勝手に少し野蛮なイメージを持っていたので・・・すみませんm(_ _ )m)なにが紳士的かというと、質問をする前に必ず感謝の気持ちや祝辞等を伝えてきます。それから質問に移ります。我々日本人ですと、最初に代表者がお礼を述べますが他の人は自分が質問をする前に一人づつお礼などは言わないと思います。ところが全ての人が、謝辞を述べてから質疑に移ります。「このような素晴らしいお店を開業できたことを心から祝福いたします。」等言っていただきました。素晴らしいと思い、これは見習わねばと思いました。

そんなこんなで約30分弱質疑応答があり、その後お買い物タイムとなりました。冷やしパンに興味津々だったみたいです。皆さんにPINOパンを買っていただきました。多分母国で食べているパンは、フランスパンとかハード系のパンだと思うので柔らかいPINOのパンを食べた感想はどうだったか聞きたかったです。PINOからお土産にPINOバックをプレゼントしました。(日本らしからぬものですみません)ぜひコンゴで使ってもらいたいです。

最後に全員で記念写真を撮ってお別れです。

ほんのひと時でしたが、経験したことのない異文化と交流することが出来き、貴重な体験ができました。とても楽しかったです。このような貴重な経験をセッティングしてくださった、中小企業診断士の山口先生,調布商工会の横田さん,稲垣さんに感謝したいと思います。
私のまだまだ未熟な経験談しかお話しできませんでしたが、コンゴの方のためになればいいなと思います。ぜひパン屋が1軒でも増えることを祈ってます!